2007年09月01日

続編・金返せ。

あ〜、全開書かなかったことを書きます。
さて、唯一の残した

5・近隣諸国が軍事力を増強してるという状況に、現実的に対応するべきだ。そうじゃないと安心できない。

です。

この問題にこの本の筆者は「可能性と蓋然性」をもって反論しています。
では、前提としての可能性・蓋然性とは?
可能性はその通り、「〜が起こるかも知れない。」
では、蓋然性とは?
蓋然性とは、物事の起こる確実性のことです。
この本の例示を使うと
「私が教壇にたって教えているとき、急に逆立ちをする可能性はあるが、蓋然性はない」(by夏目漱石)

まぁ、当たり前なんですがね。

さて、この方は朝鮮出兵・日清・日露・WW1・WW2等の歴史をもって
「日本は攻めたが、中韓は攻めてこなかった」
と言ってますが、

馬鹿ですか?


多分この方は、私と同じ「全ての歴史は近代史である」派なんでしょうが、私はそれでも
 古代・中世・近代みんな歴史として扱いますが?

この方の麗しき脳内歴史では

元寇?なにそれ、美味しいの?


なんでしょうし、

応永の外寇?え?教科書に載ってないけど?


なレベルなんでしょう。
ああ、もしかして、元寇は朝鮮が防いだと思ってるんですか?
李氏朝鮮軍が普通に遠征軍に入ってるけどね。
あと、モンゴル帝国の支配方法を知らないお方は黙っとけ。
あ、それともモンゴルはモンゴル、中国は中国で別物かな?
攻めてきたのはおもいっきし、元なんだけどね。

さて、初っぱなから嘘で始まる蓋然性の証明。
次は「現代の考えで物事を測るな」です。
今現在、朝鮮半島・満州は日本の防衛戦たり得ません。
なぜか?
今では長距離攻撃兵器があるからです。

ですが、時代を遡って日露戦争の時代まで遡りましょう。
当時の最大長距離攻撃兵器は大砲。
どんなに大きく見積もっても10kmかそこらの攻撃距離。
すなわち、ある地点に攻撃をしたければそこの近くまで占領しないといけないわけです。
さて、では、当時の最大の敵国と言えば?
それは、帝政ロシア。
これは最強ですね。清とかめじゃない。つか無視できるねw
さて、当時のロシアは今でもですが、バリバリの陸軍国家です。
すなわち攻めてくるルートは陸伝いになるわけで。
さて、質問。
帝政ロシアの日本までの進撃ルートとは?

答え
満州→朝鮮半島→九州

すなわち、日本を守りたいならば、必然的に朝鮮半島に強力な独立国があるか、自国領にしそれを守るためには満州が必要なわけです。
独立国があれば良かったんですがね、彼らの言うところの半万年の歴史の中で独立してない属国だった時期がほとんどなんで期待できませんし、気遣ったばかりに外国から怒られるなどさんざんな目にあいましたが。
因みに、あれが「満州は日本の生命線」な理由なわけです。
因みに、日露戦争は「世界初の帝国主義戦争」と言われる

領土・植民地獲得ではなく利権争い


の戦争と言われてることも無視という驚きモノですが。
(当然、日本の利権は朝鮮半島であり、ロシアの利権は朝鮮半島周辺から日本を駆逐することなわけです。)

@領土問題が根拠たり得るか否か
これは私個人で思うところの否です。
なぜか?この本と同じですが、「国際社会」が許さない。
それは、中国軍対国連軍とかいう馬鹿げたものでなくて、中国といえど世界経済のシステムに入ってしまった以上、捨てるのには大きな苦痛を伴い、それに耐えうる体力が中国国内に無いと判断しているからです。
当然、体力がつけば無視してくるでしょうし、無くても国際社会から抜ける痛みを無視する覚悟かがあれば仕掛けるでしょうがこれは
蓋然性が無いと言わざるを得ません。

@領海侵犯が根拠か?
さて、この本の筆者は世界地図が頭に描けぬばかりか、日本の地理すら危ういのでしょう。
領海侵犯は既に攻撃されてるのと同じ意味があります。
騒ぐ騒がない以前の問題で、
既に攻撃を食らってるのと同じです。

なぜか?日本は島国です。
島国と言うと周りは海です。
すなわち物は船か飛行機でしか来ないと言うわけです。
さて、食料・部品、そういったモノは飛行機でもかまいませんが
絶対船でないと困るモノが1個あります。それは何か?
石油。


日本は資源小国で、資源がありません。
特に石油はナッシングと言っても過言ではありません。
(秋田か新潟かに石油を造る細菌がいるらしいが、極少量)
すなわち、生命線たる石油の輸送ルートに中国海軍が出張ってくるのは海上輸送ルートの脅威以外の何者でもありません。
そりゃ、遠回りすればいくらでも安全に輸送できますが値段が上がりますよ?
ガソリンリッター1000円の世界なんてとてもじゃないですが死にます。
台湾海峡・マラッカ海峡に中国海軍が出張って来たら?
中東→インド洋→マラッカ→台湾海峡→日本のルートは使えず
中東→スエズ→地中海→大西洋→パナマ→太平洋→日本。
うはw値段が上がるとか以前にまともな輸送が期待できないw
台湾海峡の半分までは、まぁ、許してやってもいいけどマラッカはダメということ。

@近隣諸国の軍備増大が根拠たりえるか?
この方はどうやら十分条件と必要条件の区別がついていません。
数学の時の授業など死ぬほど辛かったのでしょう。

軍備の増大はさしたる脅威ではありません。
良い例が旧ソ連。あれは「軍拡のための軍拡」を行い、アメリカに軍拡合戦に引きずり込まれ、終いには経済破綻と成ったわけです。
別に軍拡しとけば軍拡合戦に引きずり込んでしまえば言い訳です。
日本に勝てる国はアメリカぐらいですから。

さて、では何が問題なのか?
それは目標にあります。
例えば、「日本本土に侵攻するためには」と目標が定められた軍拡は困ります。この場合は相手もむやみやたらに軍拡をしてきません。手堅く、少しずつ、しかし急速に。軍拡をしてくるからです。
軍拡合戦に引きずり込める場合というのはかなり希なケースなのです。
韓国の軍拡は前者、中国の軍拡は後者と見ることができます。
韓国の軍拡は何を意図してるのかさっぱりわかりません。
敵は明らかな陸軍国家・北朝鮮なのに海軍を充実してみたり、現代戦は空を制する所から始まるのにAWACS(早期警戒空中管制機)を買わないとか。
海軍に欠陥AIP潜水艦とか、ドンガラ選定ミスイージス艦とか、意味不明なドック型揚陸艦とかを買い与えてる暇があれば、陸軍の戦車をさっさと新型に変えてあげるとか、変なバランスのK1A1戦車を直してあげるとか、空軍にAWACSを買って挙げるとかすること色々してあげたほうがマシでしょう。

さて、中国。
中国も陸軍国家の癖に海軍に力を入れています。
なぜか?
理由は
1・中国の防衛ラインの関係
まずコレを見てください。
300px-Geographic_Boundaries_of_the_First_and_Second_Island_Chains.png

内側にあるラインを第一列島線、外側にあるラインを第二列島線といい、中国海軍の対米防衛戦です。
この防衛戦は、中国をによる完全な東南/東アジア圏の掌握・中部太平洋の利権拡大を狙った、いわば「中国が超大国としてのし上がる為には」を行うための始めといえる防衛戦でもあります。
この防衛戦を基点として、米海軍を漸撃、決戦をおこない撃破を行うという旧日本海軍の防衛ラインと同じ考え方でもあります。

さて、ところでこの防衛戦、何処が基点になっているでしょう?
日本です、日本。

すなわち、中国は対米防衛戦の要で日本を支配下に置きたいわけです。
因みに、アメリカ側の防衛戦、いわゆるアチソンラインは
「アメリカが責任をもつ防衛ラインは、フィリピン〜沖縄〜日本〜アリューシャン列島までである。それ以外の地域は責任をもたない。」

真っ向から対決しています。

中国はこの防衛戦を構築するのに
・ 「再建期」
1982-2000年 中国沿岸海域の完全な防備態勢を整備 ほぼ達成済み
・「躍進前期」
2000-2010年 第一列島線内部(近海)の制海確保。2015年にずれ込む見込み
・「躍進後期」
2010-2020年 第二列島線内部の制海確保。空母建造
・「完成期」
2020-2040年 米海軍による太平洋、インド洋の独占的支配を阻止

・2040年 米海軍と対等な海軍建設
としています。
2015年には日本の生命線は中国に牛耳られるわけですねw
笑い事じゃありません。
さきに言ったとおり、補給すら危ぶまれるリッター1000円の世界を満喫したくないのなら、日中の海軍力は若干日本に傾いていないといけないわけで。
その為に海自の新型DDH「ひゅうが」に軽空母能力を!
ひゅうがを基幹とした機動部隊を!
と思うわけですがそれはずいぶんと先のお話でしょう。
ただ、冷静に考えると残り10年やそこらで日本を上回る海軍力は無理です。
なぜか?中国海軍がいくら頑張っても、日本・台湾の両海軍を相手取って戦える程強くないから。
日本攻めてる時に「明日は我が身」とおびえて台湾海軍が後ろから急襲したら100%勝ちますし、以後何年間か台湾は安泰になりますので攻めてくる可能性は高いでしょう。
おまけに先に台湾を攻めても今度は米海軍が入ってくる可能性が高いんでもっと無理。
空母?護衛部隊がない空母なんて的以外の何者でもありません。
第一、空母をまともに運用するのにどれくらい時間がかかると思ってるんだ?10年やそこらじゃきかねぇぞ?
すなわち、中国は是が非でも海自が能力を上げていくのを阻止し、
(次世代イージスシステム日米共同開発なんぞ、絶対許してはいけません。日本がズムウォルト級DDGを買うなんてもってのほか)
台湾を上回る勢いで海軍力を増強し、台湾海峡空中戦で相手を叩きのめせるだけの空軍力を対岸にそろえ、台湾の巡航ミサイルにやられないように防空力もあげ
おまけに、早急に空母を戦力化するために最低5隻はそろえて(実戦2、ドック1、訓練2)、5隻を全部守り抜く為の防空艦隊をそろえて、揚陸艦をそろえ、やっぱりコレを守るための部隊を造り、
にっくき米海軍の原潜に対抗するために原潜をそろえる。
これをもって初めて「第一列島線を押さえた」と言えますが、これはあと(ハードをそろえるだけでも)20年はかかるでしょう。


2・周辺の国の侵攻能力
まず、中国は日本・台湾・アメリカを除けば侵攻を行える国など二ヶ国しかありません。
すなわち、ロシアとインド。
対印戦はやりやすいでしょう。なにせインドと中国には世界の屋根・ヒマラヤ山脈があります。インド陸軍の進行時の補給が心配です。

対露戦では、厳しいかもしれません。
何せ、双方、人海戦術がお得意wの国家。
人員の被害なんて無視して突っ込んできますし、兵器の性能はアッチが上。
しかし、中国だって溢れんばかりの人民をつかってゲリラさせれば良いでしょう。

すなわち、双方の陸軍国家は比較的脅威とならないわけです。
だから、海軍に力を入れることができる。

また、何も日本と中国がタイマンで勝負をつけるとは限りません。
中国の台湾侵攻時に、日本側を攻撃して混乱に陥れることだって十分とありえます。つか、これは戦術ですし。





さて、最後に私の9条に関する見解を述べたいと思います。

私は9条は素晴らしい理想だと思っています。
誰だって戦争はキライです。誰が好きこのんで戦争をするもんですか。
その中で国家として初めて「武力を無くす」。
ソレを謳う。
格調高き理想じゃないですか。

ただ、悲しいかな。周りがその理想をあざ笑う。
冷戦、朝鮮戦争、そして今の中韓の外交政策。
何時だって、ここは戦火の中にある。
火種がくすぶっている。
それでも理想を貫く? それとも現実に合わせる?

私はどっちにも「No」と言います。
現実と理想がかけ離れているなら、少しずつ理想に近づければいい。
その間に、理想と大幅に離れる事があるかもしれない。でも最後には近づける。

確かに、難しい。絶対的に出来ない理想論と言っても良い。
「お金が足りない?なら、使えないぐらい稼げばいいじゃないw」的な考えに通じるところがあります。
それができれば誰だって苦労はしない。
そんな考えです。

ですが、私はそれでもその理想を掲げたい。
だって、考えてみてくださいよ。
戦争って言っても「何それ?おいしいの?w」な世界ですよ。
「人が憎しみあって、お互いを非難しあって」って言葉に「嘘だぁw」って返してくれる世界ですよ?
是非とも孫、曾孫もっと後の日本人に送ってやりたい世界です。

ですがね、哀しいかな、世界は問題だらけだ。
火種はくすぶり、火の粉が降りかかってくる。
何時爆発するかわからない。

そんな中でね、何もせずに「平和、平和」と言ってるのは自殺行為ですよ。それは理想を追求する姿じゃない。
それは、ただ、平和という言葉を言いたいだけ。
私から見れば、それは「平和」に対する侮蔑。
「力なき理想は無力で、理想無き力は暴力」
とよく言ったモンだと思います。


非武装を謳うが、誰も信じてくれない。
しかも、銃を向けてくる。

理想を貫く為に隷従するか、理想を破って銃を持つか。

そんな時。

一発しか撃てない銃を手に取り、相手の銃を一発で無力化する。

そんな道を取ってもいいのでは?

理想論。馬鹿げてる。無理。
いくらでも罵倒できる考えです。
ですが、理想を謳うためにそれが出来る力を持つのも良いのでは?
そんな事が出来るまで努力してみてもいいのでは?

哀しきことだけれども、平和にいくためには武力が必要なんです。
コレを否定する奴は、歴史を知らないんでしょう。
だから、私は武力を容認する。武装を認める。軍隊を肯定する。
必ず、最後が平和だと信じているから。

















さて、この方が、本を書いた理由に
「日本を憲法のこととかが話せる普通の国にしたい」
というものを挙げております。
これに関しては、私はじつに素晴らしいと思っております。
私は、このブログ開設にあたって述べてるように大の議論好きです。
この方の考える「議論の出来る普通の国」というものは素晴らしく見えます。
私も大賛成です。
日本という国を至るところで話し合ってる日本。
本当に素晴らしいと思います。
(まぁ、若者はダサイと思うかもしれないけど、由緒あるお言葉”近頃の若いモンは”の示すとおりちょっとだけしってりゃいいんですw・・・・って、30も若いよな、若いと言ってくれ!バー○ィ!w)
ですが、ふと立ち止まって見るとこの方の本は本当にソレを狙ってるのか?と思えてしまうのです。

確かに、この方の本ですから、この方の主張が全面に出されてるのも仕方がありません。(と、いうか出されて無ければ困るわけで)
反論ための資料等に、と書いていることより、ある一側面、”いわゆる”改憲派の人達に対抗する為の本として書かれているのでしょう。ですから、内容が偏ってることについて、そも内容が論破されることはあるにしろ、ソレを非難される言われはありません。
非難するのは明らかに筋違いというものでしょう。

ですが、それが議論になりえるんでしょうか?

白黒議論は意味がないものです。ホントに。
あったのなかったの、できたのできなかったの。
感情論的な対立しか生み出さない非建設的な議論です。
(ですが、当然、立場をわけて二分しない事には議論は始まりませんし、当然、建設的な意見もでてきません。)

この本が本当に「議論をして貰いたい」のであれば改憲派と呼ばれる人達の立場にたっても書かれるべきじゃないでしょうか?
私は、北朝鮮に核を持たせることを否とする立場ですが、いくらでも擁護できます。
なぜか?
それは私が「否定派の論法・考え・感情」を知っているからです。

なぜ核を持ってはいけないのか?

上に挙げた質問に対する答えを用意されても、即答できるだけの考えを持っています。
相手を一旦考える。そして相手に対抗する。
最初から「相手を論破することだけ考えている!」と非難をされる方もいるかも知れません。
ですが、少し考えてください。
相手の言ってることを一切認めない社会。
相手を封殺することばかり考える社会。
相手の良いところすら無視する社会。
そういった社会が健全な発展をとげられると思いますか?
それこそ”いつか来た道”じゃないのでしょうか?


議論中はコミュニケーションの必要なんてありません。
ただ、反論し、意見を言い、正当性を認めさせる。

ですが、議論を広めるのは違う。
一方的に物事を言ってはいけない。いくら間違ってると思っていても、いくらそれが自分の主張と対立していても。

絶対、違う意見を紹介しないといけなんです。そして、それに反論をつけてはいけない。
つけたときは自説もけなす。
自説のデメリットを死ぬ気で考え、死ぬ気で探し出し、死ぬ気で間違いを見つける。当然、自説のメリットも挙げますが。
ここで重要なのが唯一絶対の解が自説であるように言ってはいけない。
あくまで参考意見、あくまで選択肢の一つ。
そういった風に述べる事が出来る人

私はそれが、「議論を広める者のあるべき姿」だと思っています。
posted by ドゥエム伯 at 21:03| Comment(1) | TrackBack(0) | 捕捉・私の思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ウキャキャ

記念マキコ♪
これと前回の分を、声に出して読んだ〜♪

どうやら口語調に書かれている文は口に出して読まないと頭に入らなくなってきているみたい。

脳が…おhる。orz

いい文章だ。
誤字脱字が多いけど…ケンチャナヨw
Posted by B-7C“人民法廷非協力的弁護人” at 2007年09月02日 01:27
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